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プラスチック加工現場の今(3)東南アジア市場に見る断熱ジャケットの需要

プラスチック加工市場は海外、とりわけ東南アジアが活況を見せています。現地の工場では受注競争が激しく、生産にかかる経費を少しでも安く抑えようと、同業他社同士がしのぎを削っています。自社が競争で少しでも優位に立つ手がかりを得ようと、プラスチック加工や金属加工に関連する国際展示会には、工場関係者が大勢訪れて商談を進めています。

弊社は、主力製品である産業用ヒーターだけでなく、前回紹介した断熱ジャケットの売り込みにも力を入れています。その活動は日本各地だけでなく東南アジア諸国にも及びます。昨年11月には、タイで金属加工に関連する国際展示会に出展し、経費削減に有用な断熱ジャケットをアピールしました。

プラスチック加工現場の現状を取りあげるシリーズ企画、最終回となる今回は、東南アジアにおけるプラスチック加工の現状と課題、そして今後需要が見込まれるであろう断熱ジャケットの事業展開について取りあげます。

競争激しい東南アジアのプラスチック加工現場

海外におけるプラスチック加工は主に東南アジアが活発です。主な国として、タイ、ベトナム、フィリピン、マレーシア、インドネシアなどがあります。市場調査会社のMordor Intelligenceがまとめたレポートによると、インドネシアのプラスチック市場は東南アジア全体の25%以上を占めています。さらに、2024年から2029年の5年間で、東南アジアのプラスチック市場の平均成長率は6%増加すると予測しています。

参考:東南アジアのプラスチック市場規模と市場規模株式分析 - 成長傾向と成長傾向予測 (2024 ~ 2029 年)  (Mordor Intelligence)

活気を見せる東南アジアのプラスチック加工現場では、大きな課題を抱えています。東南アジアでは、電気代などのエネルギーコストは割高で、現地の工場はプラスチック製品の生産で経費と価格の費用対効果を常に意識しています。理由は、同業他社との受注競争を優位に進めたい意図があるからです。そこで、低消費電力で、加熱・冷却が効率的にできる射出成形機を積極的に導入しているといいます。

参考:東南アジアのプラスチック加工機械の市場動向 (Alibaba.com)

信頼性の高い高品質なプラスチック製品を生産でき、かつ費用対効果に優れた射出成形機の導入するのは、どの工場でも思いつきます。射出成形機だけに注力しているのでは競合他社との間でどんぐりの背比べにすぎず、いずれ頭打ちとなります。そのため、経費削減につながる新たな手段を見いだそうとしています、

海外の展示会で断熱ジャケットをアピールするも認識にズレ

弊社の断熱ジャケットは、日本国内のプラスチック加工現場で活用され、電気代の節約や作業現場の環境改善に有用であるとの評価を受けています。この実績は、東南アジアのプラスチック加工現場で抱える経費節約という課題にも応えられるであろうと、断熱ジャケットの海外販売にも力を入れる決意をしました。

そんな折、タイのバンコクで工作機械や工作技術に関連した国際展示会「METALEX 2023」にブース出展する機会を得ました。

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参考:タイ・ASEAN地域最大級! 世界から注目集まる工作機械と金属加工技術関連の展示会METALEX (Samurai Asia)

開催期間は、2023年11月22日から25日の4日間。場所はバンコク国際貿易展示場でした。この展示場で弊社はPROPAK ASIAという食品などの包装を扱う国際展示会に出展したことがあります。

PROPAK ASIA 2022で初の海外出展、タイを舞台に新たな拠点作りをめざす

目玉製品である断熱ジャケットを多くの人に見てもらおうと、ブースの目立つところに展示し、来訪者を待ちました。

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ところが、訪れてきた人は断熱ジャケットにあまり目を向けませんでした。代わりに、ヒーター全般の話を聞かれるほうが多かったのです。断熱ジャケットを売り込もうと意気込んだものの、思惑通りに事が運びませんでした。

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見えてきた東南アジアへの断熱ジャケット販売と課題

ブース展示で断熱ジャケットに注目が集まらなかった理由として、断熱ジャケットとその活用の認知度に隔たりがありました。東南アジアでは、日本と比べて断熱ジャケットが広く知られていないのです。来訪者とのやりとりから、電気代を節約しつつ効率的な生産を図る方法として、稼働時の消費電力が少ない機械の選定に重点を置いているといいます。つまり、付加的な道具の活用にまでは、まだ目が行き届いていないようなのです。実際、ブースを訪れた人の中には断熱ジャケット自体を初めて見たと言われることは少なくありませんでした。

断熱ジャケットをアピールする際にも、課題が浮かび上がりました。電気代の節約に断熱ジャケットは役に立つと力説しても、どのくらい電力消費を減らせるのか見当がつかないとの返答を多く受け、弊社も十分な説明ができませんでした。断熱ジャケットの製品説明だけでなく、使用することでどのくらい電力消費を減らせるかといった具体的な測定結果も提示する必要があることを痛感しました。

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METALEX 2023へのブース出展では、断熱ジャケットの売り込みに期待していたほどの成果はなかった半面、東南アジアのプラスチック工場へ売り込むための貴重な知見を得ることができました。今回のブース出展で得た教訓を足がかりに、東南アジアのプラスチック加工現場に断熱ジャケットを広めていきたい気持ちを新たにしています。

作った熱を逃がさない。それもスリーハイのミッション

3回にわたって、国内外のプラスチック加工現場が抱える課題を、「熱」の観点から取りあげました。プラスチック製品の生産に不可欠な射出成形機から放出する熱は、国内の工場では電気代の節約と夏場における作業環境の気温上昇改善に、東南アジアでは受注獲得に伴う電気代削減に影響を与えていて、何らかの対策を講じることが急務であることを肌で感じました。その課題に応えるべく、弊社は断熱ジャケットを提案して、産業界に貢献していきたいです。

弊社は、モノ作りの現場が抱える「熱のお困りごと」を解決することを使命、すなわちミッションと位置づけています。これまでは、ヒーターで熱を作り出して温めることで、熱のお困りごとに応えてきました。今後は、熱を作り出すだけでなく、外に逃がさないための解決策を見いだすのもミッションに加えていこうと考えています。

「作った熱を逃がさない。それもスリーハイのミッション」

これを胸に刻み、国内外で新たな挑戦をしていく所存です。

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