- ヒーターの知識
シリコーンって何?シリコンラバーヒーターの便利な特徴をご紹介
2017年07月10日
中山 勉
こんにちはスリーハイの中山です。
最近は紅茶にハマっています。
写真のようなクジラの形をした茶こしで紅茶を飲んでいますが、この茶こしはシリコーン製品なんです。
スリーハイではシリコーンを使った「シリコンラバーヒーター」を製造・販売しているので、「シリコーン」は身近な素材に感じますが、みなさんはシリコーンってどのような素材か知っていますか?
今回は、みなさんにとっても身近な素材なのに詳しくは知られていない、そんなシリコーンについてのお話しです。
シリコンとは「シリコン」「シリコーン」どっちなの
シリコンって言葉はよく聞きますけど、詳しく説明しろと言われるとなかなか難しいですよね。
私もスリーハイに入るまで、よく知りませんでした笑
しかも呼び方も「シリコン」と「シリコーン」がありますが、実は「シリコン」と「シリコーン」は別ものってご存知でしたか?
「シリコン」とは
元素番号14の元素、ケイ素原子のことであり「珪素」「硅素」とも呼ばれます。
ケイ素は土や岩石などの成分で、地球上では酸素に次いで多く存在しているんですよ。
ケイ素は主に半導体の材料として使われていたり、陶磁器の材料や表面のコーティングなどにも使われたりしています。
「シリコーン」とは
ケイ素と酸素が含まれている有機化合物の総称になります。
わかりやすく言うと、ケイ素に他の素材を混ぜて新しい素材に作り変えたもので、天然には存在しない素材というわけです。
シリコーンは、ケイ素に加えるものによって樹脂状や油状、ゴム状などに変化するので様々な用途で使用することが可能になります。
このことから、一般的に私たちの身の回りの製品に使われているシリコン素材は、厳密に言うと「シリコン」ではなく「シリコーン」になるんですね。
シリコーンの特徴は身近なシリコーン製品もご紹介
シリコーンには次のような特徴があります。
- 200℃程の「耐熱性」
- -70℃程の「耐寒性」
- 様々な電気用品に使われる「電気特性」
- 水弾きの良い「撥水性」
- 貼り付きにくい「離型性」
なかなか万能な特徴ですよね!
さらに、シリコーンを様々な素材に加えることで形状も変化するので、形状と特徴を活かして私たちの身近な製品にも幅広く使用されています。
例えば・・・
- 口紅やファンデーションなどの化粧品
- シャンプーなどのヘアケア用品
- 哺乳瓶の乳首
- コンタクトレンズ
- シリコーンスチーマなどのキッチン用品 など
このようにシリコーンは、様々な分野で使われている画期的な素材なのです。
シリコンラバーヒーターってどんなもの
ここまでお話してきたように、シリコーンはとても便利な素材です。
その便利な素材と特徴を活かした製品がスリーハイの「シリコンラバーヒーター」です。
スリーハイの「シリコンラバーヒーター」とは
シリコーンを化合したシリコーンゴムをヒーターにしたものが、スリーハイで製造・販売しているシリコンラバーヒーターになります。
ラバーとは弾性ゴムの事で、このゴムをシリコーンで製造したものがシリコーンゴムになります。
なので、厳密には「シリコーンラバーヒーター」になりますが、おおもとの素材のケイ素シリコンから「シリコンラバーヒーター」と呼ぶのが一般的です。
シリコンラバーヒーターの構造
シリコンラバーヒーターのシリコーンラバーは、シリコーンゴムシートに耐熱ガラス糸を編組成型しています。
そのシリコンラバーシート2枚の間に、ニクロム線と呼ばれる発熱線を配線した電気ヒーターになります。
※写真は配線イメージ図です。
シリコンラバーヒーターの特徴
シリコーン素材を使っているシリコンラバーヒーターは次の特徴があります。
【柔軟性】
厚さ1.5と非常に薄くやわらかい素材になります。最小曲げRはR25まで可能です。
【高耐久性】
室内、無風、室温20℃・湿度70の環境下で連続使用は200℃まで可能です。
【絶縁性】
100MΩ/DC500Vの絶縁抵抗値をもっています。
【熱伝導率】
0.21W/m・℃の熱伝導室温23℃・湿度50
【保存温度・湿度】
-30℃から200℃推奨
このようにシリコーンの特性を活かしたヒーターは、幅広い用途に対応できるので様々な物を温めていただくことができます。
例えば、タンクの内容物の保温や配管の凍結防止、空調の結露防止、ギターなどの楽器の修理など、身近なものだけではなく、産業・工業製品の製造現場などで活躍しているのです。
まとめ
今回は身近なのにそこまで詳しく知らない素材、シリコンについてのお話しでしたがいかがだったでしょうか?
シリコーンについてもっと知りたい事がありましたらいつでも気軽にご相談ください。
また、スリーハイのヒーターや製品に関するお問い合わせも承っています。
以下からお気軽にご連絡ください。
https://www.threehigh.co.jp/contact/
- 中山 勉
- 「困っている人の力になりたい」微力でも何かあったら思い出してもらえるようなひとになりたいです。