- 簡単な物理のはなし
熱伝導とは?熱の伝わり方についてのおはなしvol.1
2017年08月31日
松本 英嗣
こんにちは、スリーハイの松本です。
暑い日が続きますネ。
みなさま夏バテしていませんか?
こんな暑い時期にこそ、あえて「熱」の話題などいかがでしょうか?
ひとことに「熱」といってもその伝わり方には違いがあるようです。
そこで、今回から数回にかけて「熱の伝わり方」に関するお話しをしていきたいと思います。
今回は、身近な場面で活用されている熱の伝わり方「熱伝導」についてのお話しです。
「熱伝導」についてお話しする前に、熱の伝わり方にはどのようなものがあるのか簡単に紹介しておきますね。
熱の伝わり方には以下の3つがあります。
・熱伝導
・対流
・熱輻射
言葉だけを見ると難しいイメージがしますが、実はどれも私たちの身の回りで活用されているものばかりです。
それぞれどのような熱の伝わり方なのか、イメージしやすいようにガスコンロでお湯を沸かす場合を例に挙げて見ると・・・
ガスコンロの火がやかんに伝わります→これが熱伝導
熱が水の中を移動してお湯になります→これが対流
火の近くにいると暑くなります→これが熱輻射
いかがでしょうか?それぞれの熱の伝わり方がなんとなくイメージできましたか?
それでは、今回のメイン「熱伝導」についてお話ししていきますね。
そういえば少し前に、カチカチのアイスクリームを食べやすくするスプーンが話題になりましたね。
手の熱がスプーンに伝わって凍ったアイスクリームを溶して食べやすくするという、まさに熱伝導を利用したスプーンです。
ここで問題!このスプーンに適した金属は次のどれでしょうか?
1 .鉄
2. アルミニウム
3. ステンレス
答えは2のアルミニウムです。
アルミニウムは鉄、ステンレスより熱を伝えやすい素材なのです。
熱の伝わりやすさは、ステンレス<鉄<アルミニウムの順です。
この熱の伝わりやすさを表した値を「熱伝導率」(単位W/m・K)といいます。
この値が大きければ大きいほど熱の伝わりが良い、ということになりますね。
熱伝導率は、
気体<液体<固体
という順で大きくなり、気体は熱が伝わりづらく、個体は熱が伝わりやすいのです。
余談ですが、熱伝導率は断熱効果を考える際にも役立ちます。
気体である空気は、熱伝導率が低く熱が伝わりにくいという特徴があります。
熱が伝わりにくい→つまり「空気は断熱に最も適している」ということになるわけですね。
そこで、スリーハイのヒーターと熱伝導を利用した実際の活用例をご紹介したいと思います。
冬になると、アンテナに雪が積もってしまいテレビが映りづらくなる、というケースがあります。
テレビのアンテナに限らず、屋根などの高いところにあるアンテナの雪を降ろすのは一苦労ですよね。
このような場合は、アンテナの裏側にヒーターをつけておけば、熱伝導で表面が温かくなるため、苦労せずに雪を融かすことができます。
アンテナの融雪にはシリコンサンドヒーターがよく使われています。
シリコンサンドヒーターはオールシリコン製ですので防水性に優れています。
シリコンサンドヒーターについて詳しくはこちら!
ちなみに、アンテナは金属製なのでヒーターの熱が伝わりやすいため効果もバッチリです!
こちらも、寒い地域や低温度の作業環境にオススメの活用方法です。
寒くなると、水道管の凍結をはじめ、工業・産業関係の現場では油などを流す管の詰まりなどでお困りのお客様からのご相談を多くいただきます。
このようなケースは、管にヒーターを巻いておけば安心です。
熱伝導で配管全体が温かくなり、凍結を防いだり、配管内につまった油を溶かしたりすることができます。
配管の凍結防止にはシリコンベルトヒーターがよく使われています。
シリコンベルトヒーターは紐状のヒーターで、バルブやチューブなどにも簡単に巻きつけることができます。 シリコンベルトヒーターについて詳しくはこちら
わたしたちの身近にある「熱」について、ほんの少しでも興味を持っていただけたら嬉しく思います。
余計なお世話ですが、今日は大切な人と手をつないでみてはいかがでしょう。
相手のぬくもりを感じて幸せな気分になれるかもしれませんよ。
間違ってもこのぬくもりは熱が高い方から低い方に移動することによって得られるもので、これを熱伝導といって...なんて言ってはいけません。
ロマンティックな雰囲気が台無しになります。
次回の熱輻射についてもご覧ください。
スリーハイのヒーターや製品に関するお問い合わせも承っています。 以下のURLからでしたらいつでもお気軽にご連絡ください。 https://www.threehigh.co.jp/contact/
暑い日が続きますネ。
みなさま夏バテしていませんか?
こんな暑い時期にこそ、あえて「熱」の話題などいかがでしょうか?
ひとことに「熱」といってもその伝わり方には違いがあるようです。
そこで、今回から数回にかけて「熱の伝わり方」に関するお話しをしていきたいと思います。
今回は、身近な場面で活用されている熱の伝わり方「熱伝導」についてのお話しです。
3つの「熱」の伝わり方
「熱伝導」についてお話しする前に、熱の伝わり方にはどのようなものがあるのか簡単に紹介しておきますね。
熱の伝わり方には以下の3つがあります。
・熱伝導
・対流
・熱輻射
言葉だけを見ると難しいイメージがしますが、実はどれも私たちの身の回りで活用されているものばかりです。
それぞれどのような熱の伝わり方なのか、イメージしやすいようにガスコンロでお湯を沸かす場合を例に挙げて見ると・・・
ガスコンロの火がやかんに伝わります→これが熱伝導
熱が水の中を移動してお湯になります→これが対流
火の近くにいると暑くなります→これが熱輻射
いかがでしょうか?それぞれの熱の伝わり方がなんとなくイメージできましたか?
それでは、今回のメイン「熱伝導」についてお話ししていきますね。
熱伝導とは?熱伝導でアイスクリームが食べやすくなる!?
物体内において熱が高温から低温へ移動する現象を熱伝導といいます。そういえば少し前に、カチカチのアイスクリームを食べやすくするスプーンが話題になりましたね。
手の熱がスプーンに伝わって凍ったアイスクリームを溶して食べやすくするという、まさに熱伝導を利用したスプーンです。
ここで問題!このスプーンに適した金属は次のどれでしょうか?
1 .鉄
2. アルミニウム
3. ステンレス
答えは2のアルミニウムです。
アルミニウムは鉄、ステンレスより熱を伝えやすい素材なのです。
熱の伝わりやすさは、ステンレス<鉄<アルミニウムの順です。
この熱の伝わりやすさを表した値を「熱伝導率」(単位W/m・K)といいます。
この値が大きければ大きいほど熱の伝わりが良い、ということになりますね。
熱伝導率は物質の状態によっても異なる
金属を例に熱伝導率について説明しましたが、熱伝導率は物質の状態によっても異なります。熱伝導率は、
気体<液体<固体
という順で大きくなり、気体は熱が伝わりづらく、個体は熱が伝わりやすいのです。
余談ですが、熱伝導率は断熱効果を考える際にも役立ちます。
気体である空気は、熱伝導率が低く熱が伝わりにくいという特徴があります。
熱が伝わりにくい→つまり「空気は断熱に最も適している」ということになるわけですね。
ヒーター×熱伝導の活用例
さて、スリーハイには熱に関するいろんなお問合わせをいただきますが、この熱伝導が一番多いのではないでしょうか。そこで、スリーハイのヒーターと熱伝導を利用した実際の活用例をご紹介したいと思います。
活用例その1 パラボラアンテナの融雪
冬になると、アンテナに雪が積もってしまいテレビが映りづらくなる、というケースがあります。
テレビのアンテナに限らず、屋根などの高いところにあるアンテナの雪を降ろすのは一苦労ですよね。
このような場合は、アンテナの裏側にヒーターをつけておけば、熱伝導で表面が温かくなるため、苦労せずに雪を融かすことができます。
アンテナの融雪にはシリコンサンドヒーターがよく使われています。
シリコンサンドヒーターはオールシリコン製ですので防水性に優れています。
シリコンサンドヒーターについて詳しくはこちら!
ちなみに、アンテナは金属製なのでヒーターの熱が伝わりやすいため効果もバッチリです!
活用例その2 配管の凍結防止
こちらも、寒い地域や低温度の作業環境にオススメの活用方法です。
寒くなると、水道管の凍結をはじめ、工業・産業関係の現場では油などを流す管の詰まりなどでお困りのお客様からのご相談を多くいただきます。
このようなケースは、管にヒーターを巻いておけば安心です。
熱伝導で配管全体が温かくなり、凍結を防いだり、配管内につまった油を溶かしたりすることができます。
配管の凍結防止にはシリコンベルトヒーターがよく使われています。
シリコンベルトヒーターは紐状のヒーターで、バルブやチューブなどにも簡単に巻きつけることができます。 シリコンベルトヒーターについて詳しくはこちら
まとめ
今回は3つの熱の伝わり方の1つ「熱伝導」について少し触れてみましたが、いかがだったでしょうか?わたしたちの身近にある「熱」について、ほんの少しでも興味を持っていただけたら嬉しく思います。
余計なお世話ですが、今日は大切な人と手をつないでみてはいかがでしょう。
相手のぬくもりを感じて幸せな気分になれるかもしれませんよ。
間違ってもこのぬくもりは熱が高い方から低い方に移動することによって得られるもので、これを熱伝導といって...なんて言ってはいけません。
ロマンティックな雰囲気が台無しになります。
次回の熱輻射についてもご覧ください。
スリーハイのヒーターや製品に関するお問い合わせも承っています。 以下のURLからでしたらいつでもお気軽にご連絡ください。 https://www.threehigh.co.jp/contact/
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