ヒーターブログ

  • ヒーター活用例

理科の実験で使う加熱器具、今はヒーター式のホットプレートが活躍

子ども向けのオンライン授業や体験学習が目白押しの昨今、ビーカーやフラスコを使って理科の実験をする企画作りがあちこちで行われています。そうした中、理科好きの人たちがボランティアで実演つきのオンライン教材を作ったり、実験イベントを催そうとしたりすると、思わぬ時代のギャップを感じます。加熱する器具が今では大きく変わっているのです。以前は液体を温めるのにアルコールランプやガスバーナーを使っていました。それが今では電気で加熱するヒーター式のホットプレートが活躍しているのです。

昭和と令和とでは理科実験用の加熱器具は様変わり

小さい頃、授業で理科の実験といえばどんな思い出がありますか。理科室の黒いテーブルの上でビーカーに入れた液体をあたためていくと、しだいに化学反応を起こして液体の色が変わり、その不思議さにときめいたという人もいるのではいかと思います。

science_experiment_1.jpg

ところで、昭和の時代に小学生あるいは中学生だった人は、理科の実験でどんな器具を使っていましたか。ビーカー、フラスコ、試験管、ガラス棒に三脚台と聞くと、授業で使ったことがあったと懐かしさが込み上げるのではないでしょうか。そして、加熱に欠かせない道具として、アルコールランプにガスバーナー、そしてマッチがあったのも記憶にあるはずです。加熱するときは、マッチを擦ってアルコールランプに点火するか、ガスの元栓を開いた後にガスバーナーの弁を緩めてマッチの火でバーナーに点火し、空気弁を調節して青い炎にしたと思います。

こうした授業での実験風景は、昭和の頃と比べると今ではずいぶんと様変わりしています。加熱をする実験では、アルコールランプやガスバーナーを使わないところが多くなっているのです。理由は、最近はマッチを扱う機会がなくなり、児童・生徒がやけどを負ったり引火する事故を防いだりするためです。また、ガスバーナーの扱いで一酸化炭素中毒を起こさないようにする理由もあります。

加熱には電気ヒーター式の実験用ホットプレートが活躍

理科の実験で用いる加熱器具として用いられるようになったのが、電気ヒーターが組み込まれた実験用のホットプレートです。

基本的な原理は、調理で使うホットプレートと同じです。大きな違いは、ビーカーを置くための台は平たく、傷がつきにくいセラミックを使用しています。また、液晶画面がついていてボタン操作で温度設定ができるようになっています。加熱能力は高く、短時間で100度まで加熱できるほか、加熱温度も数100度まで上げられます。高級なものでは、加熱だけでなく攪拌機能(スターラー)もついた製品があります。さらに研究用の製品になると、マントルヒーターと呼ばれる特殊なヒーターを使用し、容器の底面と側面から加熱して温度のムラを少なくすることもできます。

science_experiment_2.gif

実験用ホットプレート(オレンジ色の部分にヒーターが内蔵)

いいことずくめの実験用ホットプレートですが、ネックは1台あたりの価格です。アルコールランプは千円程度と安価なのに対して、実験用ホットプレートは小中学校の授業で使うくらいの手頃な製品でも3万円ほどします。そのため、何台も調達するには費用がかかってしまいます。(ちなみに、研究用となると10万円以上はザラです。)

とはいえ、現代は、子どもの安全を最優先に実験器具を用意することが求められます。動画教材ならまだしも、イベントで実施する場合であれば学校の授業同様、器具への配慮は重要です。加えて、火を使うことが禁止されている会場の場合はアルコールランプは使えません。実験イベントを開催する際は、実験用のホットプレートを用意するのが望ましいでしょう。

安全な加熱で安心して学べる教育環境を実現したい

電気加熱式ヒーターの製作は弊社の得意とするところです。授業や研究用の加熱器具に使われるヒーター作りには自信があります。安全に加熱して、安心して実験を進められるように、良質な材料を使ってヒーターを製作しています。また、過剰に熱が加わらないよう、精度のよい温度センサーとコントーラーも提供しています。これらの加熱器具一式を世に送り出すことは、子どもたちに安全な実験環境を与え、科学の楽しさやモノ作りのおもしろさを知ってもらうことに貢献できると自負しています。

実験用加熱器具は市販品が数多く出回っています。しかし、ときには特殊な形状の加熱器具を必要とする場合があるかと思います。その際は、ぜひ弊社にお手伝いをさせてください。子どもたちにあっと驚かせるような現象を起こすのに役立つ加熱器具作りに一役買えたらうれしい限りです。

製品のご紹介

ページトップ