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キッチンカーでの移動販売、さて保温器具はどう選ぶ?

店内営業の飲食店では、新型コロナウイルスの影響で新たな販路を開拓する動きが出ています。そのひとつが、キッチンカーによる移動式店舗の開業です。キッチンカーで出来たての料理を提供する際には、安全を重視した加熱・保温器具が必要です。どんな器具がよいのか、電気ヒーターを作っているメーカーの視点で説明します。

キッチンカーの開業が注目され自治体も助成で後押し

新型コロナウイルスの感染拡大は、飲食店に大きな打撃をもたらしています。特に、緊急事態宣言が出されてからは来店客が激減し、やむなく店をたたむところも相次ぎました。なんとかして経営の立て直しを図ろうと、多くの飲食店では料理の持ち帰りや宅配に力を入れています。しかし、同業との競合が激しく思うように売上げが伸びないのが実状です。

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こうした中、店舗から飛び出して屋外で料理の提供をしようとする動きが活発になっています。キッチンカー(フードトラック)を導入した移動販売です。キッチンカーでさまざまな場所に移動して、車内で調理をした料理を訪れた客に提供するというものです。

自治体もこれを支援しようと、中小企業向けにキッチンカーを使った移動式販売の助成を行っています。

東京都や神奈川県以外でも、同様の助成をしています。興味がありましたら、店舗を構えている都道府県の公式ウェブサイトを調べてみてください。


現在は緊急事態宣言も解除され、Go ToトラベルやGo Toイートが始まったこともあり、しだいに飲食店へ客足が戻りつつあります。その一方で、新型コロナウイルス感染拡大の第二波、第三波の襲来が懸念されています。新型コロナウイルスの終息がまだ見通せない状況であり、キッチンカーを使った新たな営業方法は、検討の価値が高いといえるでしょう。

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キッチンカーでは加熱器具選びが大きな課題

キッチンカーでの調理や移動販売はわからないことずくめです。中でも、車の中で調理をしたり、できた料理を保温したりするといった、熱を扱う器具は何を使えばよいか迷うのではないでしょうか。

まず、加熱や調理はガスを使うか電気を使うかで悩みます。グリルを使った肉料理となればプロパンガスを使いたいところでしょうが、移動先でガスボンベをキッチンカーから出し入れするのは力仕事で一苦労します。何より、移動先でのガスの使用は不慮の火災事故を起こさないか心配です。火力は劣りますが、安全面を考えると調理用の加熱器具は、ガスコンロよりもIHヒータのような電気式の加熱器具のほうが無難です。

次に、調理した料理を保温しておくのにも何か器具を用意したほうがよいと考えるでしょう。最も手軽なのは断熱ボックスですが、冷めるのが早く、特に冬の季節には不向きです。また、カセット式のガスコンロは、不慮の引火で火災を起こしてしまうと大きな事故につながりかねません。

加熱調理はIHヒーターでまかなえても、保温はどうするかが課題です。

安全な保温に活用できる底面ヒーター

キッチンカーで調理をした料理を保温するのに、弊社ではユニークなヒーターを製造・販売しています。底面ヒーター「GOEMON(ゴエモン)」です。

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底面ヒーター GOEMON

もともとGOEMONは、工業用で使用するペール缶やドラム缶といった大型の容器を複数同時に加熱・保温するために開発した電気ヒーターです。しかし、活用次第では幅広い応用が利きます。キッチンカーでの料理の保温もそのひとつです。

キッチンカーで調理する料理は多種多様です。ホットドッグのような簡単なものもあれば、カレーやスープといった汁物もあります。中にはケバブのような本格的な肉料理もあります。いずれも、出来たてのあたたかい料理を提供するのが売りです。そのためには、調理済みの食材をどこかに置いて保温しなくてはなりません。ところが、キッチンカーによっては加熱器具の数が少なく、調理と保温を両立できない場合もあります。

こうした問題を克服できるのがGOEMONです。GOEMONは鍋はもちろん、縦長の容器やポット、小型のフーとコンテナを置いて温められます。しかも、電気ヒーターのため火気を使用しません。温度調節も30~110 ℃まで自在にでき、料理に適切な温度で保温ができます。電源もAC100Vで動作します。

複数の容器を同時に加熱・保温できるのもGOEMONの長所です。ソーセージとスープ、カレーとご飯といった組み合わせでも常にあたためておくことができるため、豊富なメニューを用意することも可能です。

GOEMONには専用の保温ジャケットもあり、容器を倒してしまうトラブルを防げます。必要な分の食材をカウンターに置いておき、不足してきたらジャケットをはずして補充することができます。このジャケットは保温効果を上げるのにも有効です。実験で保温効果を実証しています。

参考:熱輻射の効果は?ヒーターと断熱材の密接な関係【実践編】

GOEMONは56センチ四方の正方形で、人が一人立つ程度のスペースを占拠します。調理場が狭いと車内のどこに置くかが課題ですが、使い勝手としてはよいものと考えています。

発電機の騒音にも注意して営業を

電気ヒーターを扱う際はもうひとつ、発電機による騒音にも気を配る必要があります。

オール電化で調理や保温をキッチンカーでまかなうには、車内の電源だけでは電力が不足する可能性があります。その場合、発電機を別途用意しなければなりません。発電機は稼働させると大きな音を出し、周囲に騒音をもたらします。せっかくキッチンカーで開業しても、移動先が静かな住宅街の公共広場では近隣住民から騒音クレームが舞い込み、移動販売が思うようにできない事態に陥ります。

発電機を使っての移動販売は騒音を考慮し、移動先とその周囲の理解を得た上で営業を心がけるのが大切です。

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弊社運営の町工場カフェDENの前にて

新型コロナウイルスの影響で苦境に立たされている飲食店に何か貢献しようと、弊社では電気ヒーターの製作でお役に立ちたいと考えています。オーダーメイドも承っておりますので、こんな加熱調理器具を作ってほしいという要望がありましたら、ぜひ弊社までご相談ください。

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