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タイの展示会で成果、現地の菓子工場と缶詰工場からヒーターの商談

タイのバンコクで開催した国際見本市「PROPAK ASIA 2022」にて、弊社は初めて海外でのブース出展を果たしました。ブースは盛況で、たくさんの来訪者に弊社のヒーターを紹介することができました。

参考:PROPAK ASIA 2022で初の海外出展、タイを舞台に新たな拠点作りをめざす

帰国後、今回の展示で知り合った企業の担当者に来訪のお礼もかねたメッセージを送りました。すると、タイの工場2社からこんな依頼が寄せられたのです。

「貴社のヒーターに関心があります。私たちの工場に来てくれませんか。」

海外からの思いもかけぬビジネスチャンスとあり、8月初頭に再びタイへ赴きました。

スナック菓子工場からチョコレートの固化防止用に新しいヒーターを要望

まず訪れたのは、菓子工場です。ここでは、小麦粉からビスケットを作り、クリームやチョコレートなどを組み合わせたスナック菓子を生産しています。

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お菓子工場の正門にて。
PROPAK ASIA 2022で通訳を務めたビーさんも同行しました(写真右)。

従業員によると、スナック菓子の生産ラインで欠かせないのが、チョコレートの固化防止だといいます。チョコレートは液状にして配管を通り、ビスケットに載せたり浸したりします。その際、配管内でチョコレートが固まって詰まらせないようにするためには、配管をあたためておく必要があるのです。

この工場では、チョコレートの固化防止に温水で配管を温めるシステムを導入していました。金属製の二重配管を使って、中心の空洞には液状のチョコレートを流し、その外側を囲む空洞に温水を流して温めるという仕組みです。ところが、二重配管に温水を流していると、年月が経つうちに温水が流れている部分の金属が腐食していき、中心の空洞まで到達すると温水がチョコレートに混入するおそれが出てきます。そのおそれが出てきたため、温水システムから電気ヒーターに交換することになったというのです。

この要望に応えようと、ケーブル型の電気ヒーターを提案しました。温度コントローラーや温度センサーを使わずに発熱量を周囲の温度に合わせて自己制御できる特殊な製品です。巻き付けることができるので、配管を温めるためのヒーターにはうってつけです。

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ケーブルヒーター(オレンジ色のもの)の配管巻き付け例。
配管システムは今回の工場のものとは異なります。

このヒーターを導入することで、工場で使用しているチョコレートの固化防止システムを再構築するのに一役買うことができそうです。

ツナ缶工場でサラダ油やソースの凝固防止用ヒーターの取り替えを依頼

次に訪れたのは、ツナの缶詰を製造する工場です。

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ツナ缶工場へ。天気はあいにくの雨でした。

この缶詰工場では、ツナと食用油(サラダオイル)、さらには味付け用のソースを使用しています。サラダオイルとソースは個別に容器に入っていて、配管を通じて缶の中に注入します。サラダオイルもソースも油脂のため、製造ラインを稼働させている間は配管内で凝固しないよう、ヒーターで温めておく必要があります。

凝固防止用にこの工場では、電気ヒーターを使用していました。ところが、使用している電気ヒーターに問題を抱えていたのです。現在使用しているヒーターは中国製の安価な製品で、配管の外に巻き付けてはいるものの、加熱にムラができていたといいます。その結果、配管内で加熱されていない箇所に凝固した油が蓄積してしまい、定期的に配管を分解して洗浄しなければなりませんでした。これを解決しようと、PROPAK ASIA 2022で弊社のヒーターを知り、強い関心を持ったといいます。

そこで、前述したお菓子工場と同じケーブル状のヒーターを提案しました。配管を温めるのが目的であるため、ケーブル状のヒーターが最適です。

PROPAK ASIA 2022では、日本製品ならではの品質の良さを精力的にアピールしました。その成果が早くも実を結びつつあります。

タイにオフィスと駐在員を置いてもっとヒーターを売り込みたい

タイは一年を通じて気温が高い国です。訪れた工場でも、室内は40度、配管内は70度近くもありました。このくらい暑い環境であれば、ヒーターを使わずとも生産ラインに支障をきたすことはないだろうと最初は思っていました。しかし、実際にはヒーターによる加熱や保温は欠かせないと感じ取りました。

また、タイでは電気ヒーターの市場が未開拓です。今回の訪問先では、温水循環式の加熱・保温システムを採用していることから、同じようなシステムを導入している工場はたくさんあるように思います。すでに電気ヒーターを導入しているところでも、安価な製品を導入したためにメンテナンスを頻繁にしなければならない現状も知りました。どちらの場合も、弊社のヒーター製品は要望を満たせるものと自負しています。それだけに、タイでのヒーターの売り込みには力を入れていきたいところです。

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食品機械のメンテナンスを手がける企業にも訪問して弊社ヒーターを説明。

今回のタイ再訪で、現地での事業展開に大きな手応えを得ました。タイにオフィスを設置して駐在スタッフを置き、もっと製品を売り込みたいという野心が芽生え、営業魂を熱くさせています。

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