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教えて!マントルヒーター 【構造・材質編】

こんにちは!ヒーターのことならお任せ!スリーハイの松本です!

「マントルヒーターってどんなヒーター?」と聞かれて答えられる人は少ないと思います。

「あ〜マントルヒーターね!」なんておっしゃるあなたは相当なヒーター通です。

マントルヒーターはその汎用性の高さゆえ、実はさまざまな業界で使われている、知る人ぞ知るヒーターなのです。

今回はマントルヒーターの構造とどんな材質で構成されているのかをお話ししたいと思います。


「マントルヒーター」ってどんなヒーター?

マントルヒーターは別名「ジャケットヒーター」とも呼ばれています。

加熱対象物に対して服を着せるように取り付けますので、ジャケットヒーターのほうがイメージしやすいかもしれませんね。

(マントルというと地球規模の話になってしまいますので...)

マントルヒーターはヒーターと保温断熱材が一緒になっているのが大きな特徴です。

詳しい特徴については「発見!マントルヒーターを使う3つの利点!」の記事でご紹介していますので、興味がある方はぜひ読んでみてくださいね!


マントルヒーターの構造は?

マントルヒーターは、「ガラスなどの耐熱繊維で被覆した電熱線を、保温材で包み込んだ加熱、保温装置」と定義されています。

わかりやすく言うと...羽毛布団と電気毛布が合体している感じです。(ますますわかりづらい?)

一般的には加熱対象物側に発熱線があり、その外側に断熱材、そして全体を被覆材で覆います。

外側から「被覆材→断熱材→発熱線」という構造です。

つまり、断熱材で熱を逃がすことなく効率的に加温することができる構造になっているわけですね。

マントルヒーター構造編.jpg


マントルヒーターの材質は?

続いてマントルヒーターの「被覆材・断熱材・発熱線」の材質についてご紹介します。

【被覆材】ガラスクロス・PTFEファイバークロス

被覆材は布団でいうと布の部分で、マントルヒーターの被覆材はガラスクロスとPTFEファイバークロスが使われていて、用途によって使用する素材が変わります。

ガラスクロス

ガラスクロスはその名前の通り、ガラス繊維を織り上げて作った布です。

ガラスクロスの特徴は耐熱性が高く、なんと400℃の熱に耐えられるものと700℃の熱に耐えられるものの2種類があります。

配管や容器、ボンベなどの加熱を目的としたマントルヒーターの素材として使われています。

PTFEファイバークロス

PTFE-fiber-cloth.jpg

PTFEとは、わかりやすくいうとテフロンのことです。

身近なものだと、フライパンなどの表面をコートしている素材ですね。

そのテフロンを繊維状にしたのがPTFEファイバークロスです。

繊維の飛散が極端に少ないのが特長で、主にクリーンルームや食品工場などで使用するマントルヒーターの素材として使われています。

こちらは260℃までの熱に耐えられます。


【断熱材】グラスウール

断熱材は布団でいうと中の綿や羽毛の部分ですね。

マントルヒーターの断熱材として使われているのがグラスウールです。

グラスウールは、ガラス繊維を綿状に加工したもので、断熱性能が高いため住宅の断熱材としても使われています。

glass-wool.jpg

どのくらい断熱性能が高いかというと・・・

グラスウールの厚みが20mmの場合

  • ヒーター100℃→断熱材の外側は約35℃
  • ヒーター200℃→断熱材の外側は約47℃

これならうっかり火傷の心配もありません。

しっかり加熱しながら、安全な作業環境を実現することができるわけですね。


【発熱線】ニクロム線

マントルヒーターの発熱線にはニクロム線が使用されています。

ニクロム線は抵抗値が高いので、発熱を目的とするヒーターやストーブなどに使われている発熱線です。

マントルヒーターの製作過程で、このニクロム線を1本1本耐熱糸で編み込んで固定させます。

これらの作業をすべて手作業で行うことにより、細長いパイプや丸みを帯びたタンクなど、どんな形状のヒーターでも作ることができるのです。

<製作例>

mantle-heater-1.jpg
mantle-heater-2.jpg
mantle-heater-3.jpg

教えて!マントルヒーター【構造・材質編】のまとめ

構造と材質からマントルヒーターについてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?

今回のポイントを簡単にまとめてみました。

【構造】
外側から「被覆材→断熱材→発熱線」となっていて、熱をしっかり閉じ込める構造。

【材質】
・ヒーター全体を覆っているのはガラスクロスもしくはPTFEクロス。
・外側に断熱材のグラスウールがあり熱をしっかり閉じ込める。
・発熱線はニクロム線で、手作業で固定することでどのような形状のものでも加熱可能。

先ほどもご紹介したブログ第2号「発見!マントルヒーターを使う3つの利点」では、特徴に加えマントルヒーターのメリットも詳しくご紹介しています。

マントルヒーターに興味が湧いた方はそちらもどうぞ読んでみてくださいね。

マントルヒーターや各種ヒーターに関するご質問やご相談は、スリーハイスタッフまでお気軽にお問い合わせください。

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