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東南アジア最大級の機械・技術専門展「Manufacturing Expo 2024」に初出展、断熱ジャケットに大反響

2024年06月19日から22日まで、タイのバンコクにてASEAN(東南アジア諸国連合)では最大級を誇る製造業に関連した機械・技術専門展「Manufacturing Expo 2024」が開催されました。6月4日から7日まで東京ビッグサイトで開催のFOOMA JAPAN 2024への出展が終わったばかりで休む間もない海外出展でしたが、弊社が力を入れている断熱ジャケットに反響があり、大きな成果を持ち帰ることができました。

ASEAN最大級の製造業向け機械・技術専門展「Manufacturing Expo」

Manufacturing Expoは、東南アジア10カ国で構成する経済圏であるASEANでは最大級の規模をもつ製造業向け機械・技術の専門展です。食品や自動車などの産業機器に関する総合的な展示会として毎年開かれています。

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参考:Manufacturing Expo 公式サイト

会場は、タイのバンコクにあるBITEC(バンコク国際貿易展示場)です。弊社は過去に二度、この会場で開催の国際展示会に出展しています。

参考:

Manufacturing Expoへの出展は今回が初めてです。営業統括本部長の松本と、海外事業を担当している私、斎藤に加え、インターンシップとして弊社で活動中のオランダ人留学生、ジャスパーさんの3人で展示に挑みました。

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金型ゾーンと射出成形ゾーンが隣接する場所で出展、断熱ジャケットに関心集まる

Manufacturing Expoは製造業向けの総合技術展とあって、会場内は産業分野別のゾーンに分かれていました。弊社は、自動車分野に特化したオートモーティブゾーンにブースを構えました。主に自動車部品の製造に携わる企業が同じゾーンで出展していました。

今回の出展では、弊社が開発・販売を開始した射出成形機用の断熱ジャケットと、IBC用コンテナジャケットヒーター、そしてシリコンラバーを素材とした配管用ヒーターを中心に展示しました。

ブースの場所は幸運でした。出展場所のオートモーティブゾーンは、金型ゾーンと射出成形ゾーンが隣接し、横一列に並んでいたのです。これら3つの産業分野は関連性が強いため、金型ゾーンを目的に訪れた人はオートモーティブゾーンと射出成形ゾーンを、また射出成形ゾーンを目当てに訪れた人はオートモーティブゾーンと金型ゾーンも見ていこうとばかりに、両方から人の往来が絶え間なく続きました。オートモーティブゾーンでヒーターを扱っている企業はなく、熱関連製品に関心の人がこぞって弊社ブースに立ち寄ったのです。

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来訪者が注目したのは断熱ジャケットでした。弊社の断熱ジャケットは、射出成形機のシリンダー部の熱放出を抑えるための製品です。

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参考:プラスチック加工現場の今(2) 射出成形機からの熱放出対策に広がり見せる断熱ジャケットの活用

自動車部品を扱う企業に加え、隣接する射出成形のブースを訪れた人もこのジャケットに興味・関心を持ち、通訳を通じて説明に耳を傾けていました。あわせて、断熱ジャケットといっしょに使用するマグネット取り付け式の温度センサーにも注目が集まりました。

訪れた人は、射出成形機に欠かせない樹脂の加熱溶解で電気代がかさむため、その経費削減に断熱ジャケットはうってつけと口々にしていました。東南アジアの電気事情は日本よりも経費がかかり、部品製造の現場では電気代を抑えた射出成形機の稼働させたい要望が高いことをうかがわせています。

また、金型ゾーンから来訪した人も、加工時に発生する熱による作業現場環境の改善を意識しているようで、改善のためのヒントを得ようと断熱ジャケットに興味関心を示していました。

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配管ヒーターと関連製品への関心も高かったです。金型、射出成形、オートモーティブ分野はどれも配管を組み合わせた産業用機械を多用します。そのため、配管に取り付けたり巻き付けられるヒーターは興味関心の的となりました。中でも、シリコンスパイラルヒーター、シリコンスポンジは好評で、さらには金属探知が可能なスポンジ製品であるKINZOにも興味を示す人が少なくありませんでした。

参考:金属探知機に反応するシリコンスポンジKINZO、食品製造工程で異物混入防止に新機軸

IBCジャケットヒーターにも目を向けられました。FOOMA JAPAN 2024では、平板型のヒーターを展示しましたが、今回は帯状のジャケット型ヒーターを展示しました。

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あまり見かけない製品とあってか、物珍しさを抱いているようでした。液体を搬送するコンテナとして国際規格品になっているIBCは、東南アジアでは広く用いられています。出品したIBC用ジャケットヒーターは、液状を維持したまま運搬するのに役立つことをアピールするよい機会になりました。

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とにかく、ブース配置が好条件に恵まれたため、会期中は来訪者への応対に大忙しでした。

東南アジアの自動車製造分野ではメイドインジャパンが求められていることを実感

帰国後、展示会の成果を振り返りました。

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まず話題にしたのは、東南アジアにおける自動車産業の活気と、抱えている課題でした。東南アジアの自動車生産台数はここ6か月では減少傾向にあるものの、安定した推移を見せています。

参考:1月東南ア車生産34.5万台、6カ月連続減(NNA ASIA)

展示会の様子から、現地の製造現場では今後、コストを抑えたモノ作りをしていかないと、他社との競争に優位になれない現状を肌で感じました。背景にあるのは、東南アジアでは電気料金が高いことが挙げられます。年中暑い気候と、電力需要の増加で、タイやベトナムでは電気料金が高騰しています。

参考:東南アジアのエネルギー事情(資源エネルギー庁)

そのような状況で、射出成形機用の断熱ジャケットは電気代などのコスト削減に役立つ製品として紹介できたのは出展の大きな成果でした。

配管ヒーターに関しては、メイドインジャパンが求められていることを感じました。他国製の安価な製品は初期不良や故障といった不満が募っていて、高品質な日本製品への関心は高かったです。

参考:営業担当者が助言!輸入ヒーターは安全性に気をつけて

東南アジアの製造現場にヒーター製品は需要があり、今回の出展を通じて弊社はその需要に応えていけると自信と手応えを得ました。メイドインジャパンの高品質を前面に出して、東南アジアでの事業展開に力を入れていきたいです。

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